

本書は、数値流体力学(CFD:computational fluid dynamics)について、実践的に使いこなすために基礎知識から最新の計算手法までを取り扱った専門書である。原著の改訂で新たな成果が盛り込まれたのとともに、翻訳時には改めて全文を見直し、近年一般的に用いられる用語での訳文となるよう心がけた。トピックとしては、多面体格子や重合格子、マルチグリッド法、並列計算、移動格子や自由表面流れの手法、乱流の直接数値シミュレーションおよびラージ・エディ・シミュレーションなど今日よく用いられている手法を横断的にカバーしている。各トピックの基本となる考え方については、あまり数学的な解析に偏重せず、一般的な方法論を解説することを心がけ、さまざまな方法の違いよりも共通点に重点をおいた解説がなされる。また、数値計算の誤差評価についても強調されており、解析例として取り上げる例でも誤差解析を行うなど、誤差解析の必要性を繰り返し説いている。本書を通じて、CFDツールを用いてより良い解析ができるように導く。
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