

量子化学計算プログラムの進歩は目覚ましく、いまや化学研究において不可欠なツールとなっている。一方、プログラムに実装されている内容は、量子化学の教科書で述べられる「解析的な定式化」とは大きく異なり、その理論的背景を理解するのは難しい。本書は、量子化学計算プログラムで用いられている作業方程式(working equation)を効率的に導出するための第二量子化と、第二量子化表現の情報を幾何学的に図示するダイアグラム表記を解説する。読者はそれらを学んだのち、「手で解く課題」で実際に、配置間相互作用法、結合クラスター法、多体摂動論に対する作業方程式を導くことに挑戦する。また、多数の演習問題と巻末に掲載された問題の詳解は、読者の理解を大いに助けるであろう。
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