近年とくに今までの常識では考えられなかった未成年者による殺人事件が多発している。事件の背景には、非行を招きやすい社会環境、人間関係が希薄になりがちな現状、さまざまなメディアを通じた有害情報の氾濫などが挙げられているが、少年犯罪の根本的原因は、実はそんなところにはない。では、どこにあるのか?―それは「乳幼児期の子育て」に深く関係しているのである。本書では、実際に起きた少年犯罪事件を例に挙げながらそのことを明らかにするとともに、倫理学的視点から、解決への明快な指針を提示する。
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