

年中行事は、穀物の稔りを周期とした農耕生活を基準とする、一年周期で日々くり返される生活リズムを調えるために生じた。
商業や都市が発達しても、中国社会の基盤が農耕にあるかぎり、本来の意味が失われて変質しつつ、生活の拠りどころとして、絶えることなく行なわれてきた。
本書は、この年中行事から、彼らの生活の一斑を窺おうとするものである。
【目次】
まえがき
正月十五日
一 祈蚕の俗
祈蚕と紫姑の俗
南の祈蚕/北の門戸の祭および祈蚕/紫姑神を迎う
蚕桑と正月十五日
その後の祈蚕と紫姑卜
二 燃灯の俗
燃灯の俗の起源
各代灯籠の種類
三 節食
三月上巳
一 漢の祓禊とその由来
二 六朝の曲水宴
三 唐の曲江宴および踏青
四 宋の行楽と辟虫の俗
五 農桑と三月三日
六 節食
三月寒食・清明節
一 寒食の起源とその伝播
寒食の起源
参星信仰と寒食/介子推信仰と寒食
寒食の伝播と盛行
『荊楚歳時記』の「疾風甚雨」が意味するもの/改火儀礼との結合と寒食の隆盛
二 寒食清明の風習と行事
寒食禁火と清明の鑽火儀礼
上墓
戸外の遊戯と行楽
挿柳
三 節食
五月端午節
一 端午の名称
二 祓禳辟邪の俗
門戸飾
身体飾
佩帯/戴頭
服飲
三 競渡
四 節食
七月七夕
一 牽牛織女
犠牲としての牽牛
河神に嫁する織女
二 二星聚会説話と七夕
悲恋の星織女
七月七日と聚会説話
三 乞巧
乞巧の起源
穿針乞巧
?巧針乞巧
蜘蛛網占
四 節食
九月重陽節
一 九月九日節令の起源
二 登高の俗
三 茱萸の俗
戴頭と佩身/泛酒の風
四 菊花の俗
泛酒の風/簪菊の風/賞菊の風
五 節食
十一月冬至節
一 冬至と祭天
二 冬至と日影測定
三 亜歳としての冬至
四 襪履を献ず
五 節食
十二月竈の祭
一 竈神について
竈神の本性についての諸説
『礼記』礼器篇の「奥」と竈
老婦の祭
火神炎帝・祝融と竈神
禍福・命数と竈神
竈神の名と擬人化
二 祀竈法の変遷
祭期
供薦と竈馬
婦女は竈を祭らず
三 節食
あとがき
解説──広大にして長大な中国の文献を渉猟した、いまなお参照すべき名著 新谷尚紀
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