

時は江戸中期。浅草寺境内に葭簀張りの席をもうけ、絶妙な軍談と過激なフリートークで、観客を大いに沸かせた講釈師がいた。その名は深井志道軒―。奇っ怪な棒を片手に、身振り手振りのパフォーマンスを交え、公儀をもおそれぬ当世批判と、人前はばからぬ猥談を繰り広げる。そのスタイルは“狂講”と呼ばれ、二世市川団十郎と天下の人気を二分したというのも、まんざら嘘ではない。数多く残された文献と画像資料により、鬼才・平賀源内が師と仰いだ、その伝説的な話芸と破天荒な生涯を探る。
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