本書は、アメリカ証券取引委員会(SEC)が、アメリカにおける国際財務報告基準(IFRSs)の受入れの決定を下すまでの過程について、第一次資料をもとに忠実に辿るとともに、その決定までの根底に流れ、またその背後に潜むSECの会計政策の思考ないし思想について明らかにしたものである。U.S.GAAPとIFRSsの差異のひとつは、原則主義と細則主義という会計基準の設定方法にある。本書では、この原則主義の基本問題についても論じ、SECによるIFRSs受入れ政策の問題に迫るとともに、IFRSs受入れと調整表作成・開示規制の撤廃の取組みを紐解くなかで、「高品質で国際的な会計基準」の実像を描き出している。
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