インターネットの情報検索に着目したGoogle社のビジネスモデルは、モノやカネではなく、「知識」に焦点を置くことで世界屈指の企業価値を生み出しており、プロダクト型経済から知識創造経済への産業基盤の変化を象徴している。このような産業基盤の変化によって、資本市場においても、特許権、ブランド、ノウハウ等の知的資産を如何に測定し、開示すべきかが重要な課題となっている。ただし、知的資産の開示に関する問題は、開示項目の監査可能性(auditability)に依存しており、知的資産の会計基準は監査基準を念頭に置いて策定しなければならない。すなわち、両者は表裏一体の関係にあるといえる。本書は、21世紀の知識情報型市場経済(new economy)における監査のあり方を理論的に探求する。
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