

本書には、さまざまな幻視、幻聴、幻覚に翻弄される人々が登場する。妄想は薬によって消散してしまうが、現実にはなかったはずの出来事の記憶が、時にありありとよみがえって彼らを苦しめる。それは単なる脳の誤作動なのだろうか?記憶は“私が私である”という意識を支える柱だ。けれども、その記憶が幻覚ではなかったと本当に言い切れるだろうか。同じ出来事の記憶が人によって異なるのだとしたら、記憶とは何だろうか?いったい記憶はどのようにつくられるのか。記憶がいかにして“私”という意識につながるのか。多くの症例を診ながら記憶の謎を問い続けてきた精神科医が、脳・意識・心の織りなす不可思議な物語をときほぐす。
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