

中世末から近世にかけて、西洋世界において魔女狩りの嵐が吹き荒れる。しかし、それと時をほぼ同じくして、その美徳と超自然的力によって聖女と崇められる女性たちも現われる。幻視を経験し、恍惚に浸り、空を飛ぶといった、人間を超える特徴を共有する魔女と聖女は、あらゆる点で表裏の関係にあった。なぜ同時期に、女性に対する嫌悪と礼賛とがこれほどまでに高まっていったのか?そこには時代のどんな精神性が働いていたのか?魔女狩りが行なわれなくなった後も残りつづけた女性の魔性に対する畏怖と信仰をめぐる論考を増補。
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