

古代ギリシアで、華々しい活躍をした一群の知識人「ソフィスト」。新たな思想と弁論の技術をもって市民を魅惑した彼らは、やがて詭弁を弄して人々を欺く偽の知者という汚名を着せられる―。ソフィストとは、いったい何者なのか。なぜ、彼らは哲学の歴史から忘却されたのか。本書は、プラトンとゴルギアスらソフィストとの対決の核心を読み抜くことで、真理の探究としての哲学がいかに可能となったかを問い求める試みである。哲学者とソフィストとが、互いに相手への対抗で存立するという表裏一体の構造を解き明かした、第29回サントリー学芸賞受賞作。
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