独学で植物学を志し、のちに世界的な植物分類学者となった牧野富太郎が、伸びやかに綴った随筆。和漢洋の典籍を渉猟し、本草書を精査した著者が、その学識を背景に、植物の名の由来、その生態、日本人と植物の関わり方の歴史などを明快に説く。「馬鈴薯とジャガイモ」「キャベツと甘藍」「楓とモミジ」など身近な植物の分類にまつわる話から、「昔の草餅、今の草餅」「茶の銘玉露の由来」「中国の椿の字、日本の椿の字」「海藻ミルの食べ方」といった稀有な蘊蓄まで100題。挿絵多数。
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