公務員を定年後、自分の息子が営んでいる刀鍛冶のもとに弟子入りして、研師として一から研ぎを学び、その仕事の難しさや大変さを短歌集として作り上げたものです。ただ、研師としての内容のみでこの短歌集は書かれているのではなく、息子のところに弟子入りしたといえ、親と子の関係も短歌集の中には随所に描かれており、短歌を通じて息子に対する気持ちや愛情と、師匠としての息子に対する思いなどが、短歌の中に描かれた素晴らしい作品です。短文の中に表現される文章だからこそ、その場面場面が詠みながら心の中で広がっていくという不思議なところがあります。
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