生きているようだ、という賛辞は彼女の作品のためのものと言われた、天才人形作家桜田国子。秋せつらは女子大生楓の捜索を依頼されるが、捜し当てた部屋の生活痕は、対象が人外のものであることを告げていた。「ここにいたのは、人間じゃない」楓は、亡くなった娘を偲んで国子が手がけた人形だったのだ。楓と思しき容疑者による殺人が発生し、美貌の人捜し屋になぜか強盗殺人の嫌疑が及んだとき、そこには四人のせつらが…(「“新宿”人形物語」より)。“魔界都市”の人捜しは哀しみが宿命。“絶望”を紡ぐシリーズ最新刊!極美の人捜し屋・秋せつらの活躍を読み切りで愉しめる2年ぶりの短編集。
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