鈍く重い音とともに魚顔は真横を向いて吹っとんだ。頭骨の折れる音は空中で生じた。そいつがのたうち廻る音を聞きながら、ハヤトはさらに“凄まじい武器”をふるった。信じがたい速度でふられる重い革帯は、甚大なる衝撃で二匹の首を一八〇度へし曲げていた…。突如、“海のものたち”と呼ばれる異形の侵略者に村を潰滅させられたハヤト。常なる平和を疑い始めた彼は、やがて世界の涯を捜す冒険の旅へ。奇想天外で気宇壮大な構想、作家生活三〇年を経てなお新境地へ驀進する超弩級新シリーズ、ここに誕生。
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