奈良吉野に帰郷した知人・諸越真奈美から手紙をもらった旅行作家・茶屋次郎。だが、紀の川取材にかこつけた再会の直前、彼女は勤務先のホテルで何者かに殺害されてしまう。調査を開始した茶屋は、銀行員だった彼女の父親が、愛人の自殺の責任を取って退職していたことを知る。しかも、なぜか銀行の斡旋で好待遇の再就職を果たしていた。不信を覚えた茶屋が愛人の死を洗い直し始めた時、もう一つの事件が浮上した…。三つの事件に繋がりはあるのか?犯人の正体は?名川・紀の川を舞台に描く傑作ミステリー。
※本データはこの商品が発売された時点の情報です。