

成層圏気球は、希薄大気中に浮かぶ容積が数万〜百万m3に及ぶ巨大な圧力のかかった膜構造体である。その運動は、流体力学的にも熱力学的にも複雑な関係に支配される。惑星気球には、地球とは異なる大気の諸条件がさらに加わる。したがって、気球を作り飛ばすには、系統的な工学的解析と設計が前提となる。飛翔する大気の気象学的知識も不可欠である。飛翔時の安全性と信頼性もそのような基礎の上に確保される。本書は、そうした科学気球の工学的側面を体系的にまとめることを意図している。
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