北町奉行所定町廻り同心・神岡茂平が女鳶に襲われた。捕らえてみると、茂平が捕縛した辻強盗・仁三郎の妹“うき”だと名乗った。逆恨みから茂平を付け狙っていたのだ。茂平は、うきを説教の末に解き放つが、後日、家捜しされたうきが手酷い目に遭ってしまう。奉行所に捕まっても、盗んだ金の在処を知らせぬ仁三郎に、強盗仲間が意趣返しをしたのだ。再びうきが襲われることを懸念した茂平は、うきを自邸へ匿い、卑劣な残党の一網打尽を目論み巧妙な罠を仕掛ける…。情にもろい型破り同心の痛快時代小説。
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