四ツ谷左門町の木戸番・杢之助は町の平穏を守るため密かに事件を解決してゆく。天保三年の年が明けた頃、大名屋敷ばかりを狙う小気味のいい盗賊“鼠小僧”の話題で町衆は盛り上がっていた。そんな折、町内に水茶屋上がりのおケイという女が引っ越してきた。杢之助は彼女に横恋慕する武士から身を守ってやったのを縁に通い亭主の次郎吉とも出会う。秘密の過去を持つ杢之助はその男に自分と同じ匂いを嗅ぐ。彼が世間を騒がす大盗賊なのか!?杢之助は左門町から奉行所の目を逸らすための画策を巡らすが…。
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