ソルベンシーとは主として金融機関の支払能力,負債弁済能力のことをいい,保険会社が「通常の予測を超えたリスク」に対してどの程度自己資本や準備金などで支払い余力があるかを表す指標をソルベンシー・リスクという。このリスクを示すためのルールをソルベンシー規制といい,近年では欧州を中心に,Solvency II, Swiss solvency test (SST) などといった新しい規制の提案・移行も行われている。本書では,SSTの作成にもかかわり,この分野の第一人者である著者が,新ソルベンシー規制といった近年の保険業界での変革に合わせて,リスク管理のために必要な数学の技術や概念を解説する。なお邦訳に際し,一部を抄訳とする。
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