

力学は高校の物理でも学習する内容なので,ともすれば大学1年生の段階では軽視されることがある。しかし,大学入試の力学の問題を速やかに解けるようになることと,物理学の基本である力学の原理とその背後にある考え方を習得することの間には,かなり大きなギャップがあるように思われる。パターン化された問題の答をだすことはできるが,その原理を理解していないことも多いため,少し問題が一般化されると,手も足も出なくなることが多い。
そこで本書では,もっとも基本的な例題を30題選び,それを解くために必要な考察の手順と原理,それを解く手法を1つずつ丁寧に解説することにより,基本法則とその概念および具体的に問題を解くプロセスをしっかりと身につけて,先へ進むことができるようにしてある。1題1題が次へつながるように構成されているので,そのステップを踏んで進むことが重要で,つまみ食いをすることなく,最初からきちんと1題ずつ学習することが望ましい。さらに,それぞれの例題に関連する発展問題が与えられているが,例題で提示された原理や手法を理解したことを確かめるためにぜひ自力で解いて欲しい。
理工系の大学生で現在力学を学んでいる人だけでなく,大学院入試などのために復習をしたい人や,さらには高校の物理を超えた力学を自習したい人,昔学んだ力学を思い出したい人など向け。
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