仮名作品とは異なり、漢字文献である『萬葉集』を読む際には「訓読」の工程を抜きにすることはできない。資料として、10世紀後半成立の『赤人集』をとりあげ、従来いわれていた萬葉集との享受関係だけでなく、本文校訂や訓読面でも活用できることを実証。『古今和歌六帖』も視野に入れ、平安朝仮名文献活用の端緒を開く。「訓む」ために本文を校訂し、本文の校訂が「訓み」を変える。2つの連動を実践し、萬葉集の真の姿に切り込む!上代文学会賞、「文学・語学」賞、受賞論文収録。
※本データはこの商品が発売された時点の情報です。