

微化石は大洋底から大陸上に至るあらゆる場所のいろいろな地層から多数産出し、それらの地層の堆積年代や当時の環境を調べるのに最適な指標として、近年ますます重要視されてきている。たとえば地球化学や気象学、地理学、考古学、堆積学など、一見微化石とは無縁のように思われる分野でも、研究手法として微化石がよく用いられるようになった。特に地球科学の目が海洋に向けられている今日、海洋底から得られる微化石の情報は、地球環境を理解し、その変遷を追跡する上できわめて重要である。またこれに応じて、最近の微古生物学の進歩はめざましく、日々膨大な資料が蓄積されている。原書第2版は、初版を構成していた主要な微化石の各論を踏襲しながら、特に最近20年間の進展がめざましい生命の起源と初期の生物に関する研究成果を大幅に取り入れ、各論に先立って微古生物学の総説と生物圏の出現を新たに50ページ追加している。各論も最新情報を加筆し、全体として初版より100ページも増えている。
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