文明史の結実である『旧約聖書』から人類への警鐘を読み解く。『旧約聖書』は、ユダヤ教の成立の基礎となり、キリスト教誕生の土壌となり、イスラームにも浸透し、そして数多のフィクションの祖型となっている。ヘブライ語による『旧約聖書』には、特に弱小の民であった古代イスラエルの人々の宗教観や、地域の慣習などが色濃く反映されており、遺された字面のみで解釈するには困難を伴う、謎めいた「物語」が展開されている。それらの「謎」について、総合的・学際的見地からの考察を行い、歴史的な役割と、人類の思考の「普遍」を知るための一冊。
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