本書では、まず、世界を闊歩する金融グローバリゼーションという波に乗って、世界を席巻するアメリカ的、あるいはアングロサクソン的な思考様式に着目する。そして、その特徴づけと、「在来的なるもの」との調整ということを視座に据え、現代世界に共通する問題に迫っている。換言すれば、金融グローバリズムという金融世界を席巻する支配的思考様式のなかで、各地の「ローカルなもの」、各地の「ナショナルなもの」はどのようなインパクトを享受しながら、どのような変質を余儀なくされているのかを、事実に基づいて考えてみる。
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