過去を見た后…失われた神の予言とは!? かつては「神の声」を聞いていた千和の国の神官家。だが今では神の声を聞くことはなくなり、八十年ほど前に起きた火事で、保管していた「神の声」の記録も焼失したという。火事の現場であった社でそんな話を聞いた淡雪は、直後、社にある池の近くで突然『過去』を見る。まるで自分が炎に包まれているかのように体が熱くなり、息苦しくなり……。様子がおかしい淡雪を心配する鳴矢に、意識を取り戻した淡雪は、火事で亡くなった人物の身に起きたことを体感したように思う、と告げる。その人物は、燃えさかる火から大切な何かを守ろうとしていた。 それから数日後。毎年恒例の虫干しの最中、淡雪は塗籠から持ち出された古い品々の中に、ひとつだけ比較的新しく見えた一幅の書画を目に留める。そこには風景と古歌が書かれており、使用人によると何代か前の后が作ったものらしい。淡雪は、どうにも意味が読み取れないその古歌が気にかかるが−− 失われた神の予言、古歌が残した警告。八家が救われる道は見つかるのか。怒涛の展開から目が離せない、王宮ファンタジー第五弾!
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