古代ギリシア随一の軍事強国スパルタを理想と仰いだヒトラー。優生学による人種主義政策やソ連の占領政策、農業政策など、ドイツ第三帝国には随所にこの古代国家の影が見て取られる。そうして、古代ギリシア・ローマを研究してきた人文主義者たちは、ナチ政権の理想にどう対峙すべきか、人生を賭けた決断を迫られた。研究に没頭し我関せずと傍観したW.イェーガー、人文主義を守るべくナチスに協調したR.バルダー、学問と大学の自由のために抵抗したK.v.フリッツ―。スパルタの幻影を追う第三帝国の相貌を描き出し、国家と学問の関係を問い直す意欲作!
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