

触れた相手を安らぎに導く不思議な手を持つ撫子は、勤め先の主人に迫られていたところを皇宮軍人・朝霧優雅に助けられる。撫子の力を知った優雅に「厳しい教育で心を患った帝の御子―東宮様の心を癒やしてほしい」と頼まれ、撫子は彼と契約婚を交わし、女官として宮廷に上がることに。宮中の文化に戸惑いながらも、ひたむきに仕事に励む撫子の行動が、閉鎖的だった東宮御所に新風をもたらしていく。当初は任務と割り切り「妻としての役割は求めない」と言っていた優雅も、徐々に撫子に惹かれていき―。
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