七夕の頃。銀市と旧知の神使・灯佳を助けた珠は、礼としてなぜか五歳の姿にされてしまう。望んでいない“礼”に困惑するが…?時をあわせたように、神隠しの噂が店に持ち込まれる。珠は子ども姿でも役に立ちたいと努め、解決の糸口を見出す。しかし同時に、幼い体に引きずられ、独りではままならぬ感情と経験を噛みしめる。人に上手く頼れぬ彼女に、銀市たちの慈しみが注がれ―自覚したのは、温かな気持ち。一方その背後では、隠し神の噂を皮切りに、銀市や珠を巻き込む哀しい昔物語が蘇りつつあった。
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