

鬼の奇襲から千古を庇い、世を去った兵衛・秋長。彼が居なくなった後宮に、密やかに一人の姫が輿入れをした。その名は紅葉姫。山で拾われた鬼娘だと噂の姫は、荒ぶる美しさを持ち、顔立ちはあの人物にとても良く似ていた。鬼姫の輿入れから少し過ぎた夏の日。秋長を失い悲嘆に暮れ心を閉ざした千古は、思い掛けず帝から祭りに誘われ、洛外へ出向くことになった。そこで二人は信濃で流行りの、鬼の子を身籠もる“水鬼の祟り”の話を耳にするが―!?薬師を目指す、大人気平安ファンタジー第五弾!
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