武蔵野連続バラバラ殺人の顛末を描いた『魍魎の匣』が発表された。顔を出さず、本名も明かさない著者・久保竣皇の正体を探る探偵・榎木津は、久保の住まう蜘蛛の巣城に赴く。だがそこにいたのは房総の蜘蛛の巣館で死んだ織作碧と、連続殺人の犯人、故・久保竣公と同じ記憶を持つ男だった。武蔵野連続バラバラ殺人から5年。久保竣皇とは、そして魔女を名乗り久保に寄り添う織作碧とは何者か。混乱を極めた榎木津は刑事・木場、そして京極堂を担ぎ出す。久保竣公の死で幕を閉じた凄惨な事件の蓋が、再び開く―。
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