明治41年、帝都東京。嵯杏院伯爵令嬢・薔子は探偵だ。歳に似合わぬ豪胆さで、依頼主の華族と渡り合う彼女の助手をつとめるのは、口は悪いが頭脳明晰な執事の統真。二人の目的―それは半年前、嵯杏院家を襲った怪奇的な“惨劇”の真相を突き止めることだった。あやしい儀式に傾倒していると噂のある子爵夫人からの依頼を契機に、薔子は地下に隠された降霊術の部屋を見つけ…。やがて、薔子の大胆な交渉術、統真の推理、降霊術の部屋、死人の魂の囁きが真実をかたどっていく―絢爛豪華な明治オカルトミステリー。
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