

仏像にCTスキャナで健康診断?2009年開催の国宝阿修羅展は、延べ190万人を超える観覧者を集めた。その巡回展のはざまに、阿修羅像をはじめ9体の仏像を文化財用大型X線CTスキャナで撮影、健康診断が行われた。結果、内部は虫食いもなく、造立当初のまま、「健康」に保たれてきたことがわかった。計測から15年を経て、膨大な撮影画像データの解析結果が明らかとなってきた。脱活乾漆技法の詳細、完成直前変更されていたそれぞれの顔、心木復元でわかった阿修羅像の合掌手の位置、心木に使われた材木の特定など、興福寺、保存科学の専門家、美術史家、仏師、木材研究者らがそれぞれの立場で解説。文化財の未来を見据える。
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