武家か天皇か 中世の選択/関幸彦

著:関幸彦
出版社:朝日新聞出版
発売日:2023年10月
シリーズ名等:朝日選書 1038
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内容紹介
日本の中世は、武家の権力体を創出させたことで特異な国家システムを創り、その後の歴史を規定した。天皇と武家の両者が権威と権力を分掌する補完関係を形成―その武家の権力機関は「幕府」と呼称される。東アジアにあって、中国やその周辺諸国とは異なる武家(幕府)を胚胎させたことで、中世以降の王権(天皇)は象徴的存在として機能する。その点では、武家は日本史上で“健全なる野党”を演じ続けることになる。ここにいう“野党”とは国家権力を一つの機関による専制から防ぐ政治権力を指す。中世の時代は幕府を誕生させたが、天皇を戴く公家(朝廷)を解体させることはせず、存続させる方向を選択した。「奪ったのか」「委ねられたのか」?わが国の中世が選択した権力システムの行方を問う一冊。

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