

NATOの東方拡大によって、冷戦終焉後の楽観主義は急速にしぼみ、新たな分断線の構築は決定的なものとなった。その政治的な選択はいかになされたのか。外交史研究の第一人者が膨大な外交文書と当事者へのインタビュー記録を駆使して著した本書は、アメリカ・ロシア・欧州各国のリーダーたちがNATO拡大をめぐってせめぎあう一九九〇年代のドラマである。下巻では、中・東欧諸国のNATO加盟が進められることで、米ロ対立があらわになる九〇年代後半を扱う。現在の世界をも照らし出す一級の現代史。
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