

ベルリンの壁の崩壊から一年足らず、ドイツ統一は猛烈な勢いで実現した。その過程で、「1インチたりとも」NATOは拡大しない、という約束は交わされたのか。外交史研究の第一人者が膨大な外交文書と当事者へのインタビュー記録を駆使して著した本書は、アメリカ・ロシア・欧州各国のリーダーたちがNATO拡大をめぐってせめぎあう一九九〇年代のドラマである。上巻では、冷戦の終焉からドイツ統一、ソ連の解体、そして米ロ関係が良好な時期を迎えた九〇年代前半を扱う。現在の世界をも照らし出す一級の現代史。
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