脱サラ医師の釣行記 II
脱サラして3年目に入り、やっと開業医の生活が慣れ、自由気ままに釣りにも行けるようになった今日この頃である。
『えびす』様の教えを守り、今年も『釣りして網せず』欲張らない心が大事という教え通りにいく所存である。サラリーマンの人達、脱サラした方達、釣り好きの皆さんに読んでいただければ幸いです。
■□ 著者のプロフィール ――――――――――――――□■
平成元年4月より平成2年3月までカリフォルニア大学ロサンジェルス校 (UCLA) に客員講師として留学し、 Guido Guglielmiとともに、現在世界で一般的な治療となった脳動脈瘤塞栓用プラチナコイルGDCの開発に従事(J Neurosurg 75: 1-7, 1991)しました。
当時の放射線科教授、フェルナンド・ビヌエラにイタリアのフェラーリと日本の本田が協力すれば画期的な物が生まれるだろうと、おだてられたのが始まりでした。電気離脱式プラチナコイル開発の際に使用したブタswineでの実験用脳動脈瘤モデルの作成は、論文となっていますので興味のある方に紹介します。(35. Guglielmi G, Massoud CJT, Kurata A, Lownie SP, Vinuela F, Robert J.: Experimental saccular aneurysms II. A new model in swine. Neuroradiology 36:547-550, 1996)
脳動脈瘤の治療は、開頭クリッピング術のみの時代から、このプラチナコイルを用いた塞栓術という新しい、侵襲の少ない治療法にとって代わりつつある現状ですが、開発当時はそんな事になろうとは夢にも思わなかったのが本音である。
グイドーとともにこのプラチナコイルの開発から携わり、今全世界でこのコイルを用いた治療が一般化し数多くの患者さんを助けることになったことは、我が人生悔いのないところである。あとは、幻の巨大トラウトを釣り上げることが残された課題である。