美術教育の理論と実践 第2巻/『美術教育の理論と実践』編集委員会(代表:栗田真司)
コロナ禍やウクライナ侵攻、かつての震災などで「生きるか死ぬか」という状況を眼の当たりにすると、文化芸術活動は粛清され、敬遠されがちである。ドイツのように首相が「芸術は民主主義を守るために不可欠」と議会で演説し、コロナ禍でも文化芸術活動を支援している国もあるが、日本では展覧会や演奏会などが次々とキャンセルされている。
一方、こんな状況になってもいつもと同じように桜は咲き、大地を彩っている。そして、そうした桜の力に人間は生きる活力をもらっている。日本人のアイデンティティにとっての桜の存在意義でもある。人々にとっての文化芸術活動もこの桜と同じなのではないだろうか。無くてもいいものではなく、おそらく生きる活力を与えられる無くてはならないものなのである。
さて本書は、日本教育大学協会全国美術部門の関東地区会会員として、教員養成に携わる国立大学法人(東京学芸大学、横浜国立大学、千葉大学、茨城大学、宇都宮大学、群馬大学、山梨大学、埼玉大学、筑波大学)の中で、美術教育の存在意義を考え、少しでも良い教員を育成しようとしている担当教員たちの研究成果を収録したものである。
■□ 著者のプロフィール ――――――――――――――□■
執筆者
市川寛也(群馬大学)
内田裕子(埼玉大学)
小池研二(横浜国立大学)
梶原良成(宇都宮大学)
栗田真司(山梨大学)
郡司明子・市川寛也・喜多村徹雄・林耕史・齋江貴志(群馬大学)
小口あや・片口直樹(茨城大学)
高須賀昌志(埼玉大学)
武末裕子(山梨大学)・古屋祥子(山梨県立大学)
博多哲也(東京学芸大学)
平野千枝子(山梨大学)
本田悟郎(宇都宮大学)
吉田奈穂子(筑波大学)