英国田舎旅エッセイ 不思議の国に誘われて/松田 均

英国の田舎を旅してみたくなる30編の珠玉のエッセイ。
このエッセイ集に描かれているのは、湖水地方、コッツウォルズ、スコットランドなどに点在するいかにも英国的な小さな町や村々。そして、そこに住む素朴な人たちとの心のふれあい。英国の田舎には自然と人の織りなす穏やかな時間がゆったりと流れ、私たちがいつの間にか忘れてしまっていたノスタルジックな「何か」が残されています。そんな「何か」を何百年もの間、したたかに持ちつづけている英国人ってどんな人たちなのでしょう?そんな彼らとの出会いと別れを通じて英国を詩情豊かに謳い上げた一冊。本書は、趣味人倶楽部に2009年から2019年まで10年にわたり連載された内容を加筆・再編集したもの。著者撮影のカラー写真30葉、モノクロ写真60葉。
目次

I 不思議の国へ
チェシャ―の小さな村
ピーターラビットのクリスマスカード
昼下がりの赤毛のアン
嵐が丘でティーはいかが?
コッツウォルズ、その日の名残り

II 英国人気質(かたぎ)
水仙の香り
アフタヌーンティー
アンティーク大好き
おじいさんの銀時計
紳士の国

III スコットランドへの想い
スコットランドへの道
バグパイプの響く国
ハイランドのマナーハウス
出会いと別れのアーガイル
ケルトの国、スカイ島

IV 英国の小さな村で
出会いと再会の地(チッピング・カムデン村)
赤毛のアンの故郷(ブリッジ オブ オーキー村)
地上の天国 (スノウズヒル村)
北海に向かって叫びたい(ヘイズバラ村)
時間の止まった村(オード村)

V 普段着の英国
クリスマスは大切な人と
何ごともお天気しだい
赤バラの王に恋して
言葉の交差点で
折り鶴のわたせる橋

VI 旅は人、人は旅
西の国に憧れて
二人だけの夢
不思議の国のネッシー君
命の水
沈丁花の香る頃
旅は人、人は旅

著者のプロフィール
松田 均(まつだ ひとし)

兵庫県神戸市に生まれる。兵庫県立大学名誉教授、工学博士。
1991年、英国マンチェスター市にある王立サルフォード大学に文部省在外研究員として赴任。家族連れでイングランド北西部に広がるチェシャー平原の小さな村ヘイルに在住し、英国の隅々まで旅する。爾来28年にわたり英国との交流が続く。1991〜1992、1995、2008、2011、2013年に英国に滞在。
著書:写真集:英国コッツウォルズ点描 ― そのむこうがわ ―(アピアランス工房)。
モノクロ写真グループ「Mani」代表。国画会展、国際写真展(International photography competition, New York)など公募展で入選/入賞。