剣道・攻めの定石 三省堂書店オンデマンド
出版社:(株)剣道日本
著者名:佐藤成明
剣の理法に則した、基本に忠実な練習こそレベルアップへの近道となる。実際、高段者の稽古ぶりや名選手の試合ぶりを見ていても、その一本一本が基本に則った無駄のない打突であるということが伝わってこよう。
本書の中で著者が綴る。
「これらの打突や動きはただ機械的に打ちこんでいるのではなく、その技、その一本を打ち出すまでの準備の段階にそれぞれの工夫や苦心、また、修錬の特色が現われているようにさえ思われます。その動きというのはすなわち、相手の構えや動き、剣先の高低や間合、相手の強いところ弱いところ、そのほか技術面はもとより、相手の性格などあらゆることの観察などを、剣先(攻め合い)を通じて総合的に判断し、その場の状況に一番ふさわしい効果的な打突の方法で技を出しているということです」(はじめにより)
有効打突を奪うには、いつ、いかなる方法で技をくり出せば良いのか──豊富な指導経験と豊かな知識に基づいて、著者が本書を上梓したのは1987年(昭和62)。オンデマンド版で蘇った“実戦に勝つための戦術・理法の書”をもとに、基本の攻めと基本の技をつむぎ合わせた“至高の有効打突”を目指す。
本書の内容は以下のとおり──。
第一章●中心をとるための基礎動作
第二章●中心を攻めて打つ
第三章●突きで攻めて打つ
第四章●誘って打つ
第五章●意表をつく
第六章●変化に応じて打つ
第七章●相手の動きを見て打つ
第八章●打突に対応して打つ
第九章●鍔競り合いからの攻め
第十章●上段に対する攻め
第十一章●上段からの攻め
第十二章●上段に対する技
第十三章●実戦における心構え