佐久間種と立枝子のうた 幕末小倉藩、流離の歌人 / 藤井悦子/著

時代を超えた愛を伝え,見事な相聞を成す作品群<br />もののふの心と歌の道<br /><br />文久元(1861)年,立枝子危篤の報に種は旅先より急ぎ帰郷,以後,4人の子を育てつつ,亡き妻の遺稿を編纂・浄書,自身の『果園雑咏百首』を上梓した後,明治25(1892)年に没する──。これまで研究論文で一部しか紹介されていない佐久間種の『果園雑咏百首』と、立枝子の「遺稿 呉機(くれはた)」を初めて翻刻し紹介、その事績を辿る。<br /><br /><br /> 佐久間種─ことのはも及ばぬ春の明ぼのにかすみてにほふ山ざくらかな<br />              (『果園雑咏百首』より)<br /> 立枝子─いかで君そのふの花にいそがるるこころをくみてはやか減りませ<br />              (「廣江立枝子遺稿 呉機 下」より)<br /> <br>