一貫堂医学による治療の実際 / 木村豪雄

 社会の高齢化により慢性炎症性疾患が増えている。そして近年、様々な難治性疾患に共通する基礎病態として、「慢性炎症」がクローズアップされている。それに対し漢方一貫堂医学は有力な治療手段になる。関西には森道伯―矢数格―中島随象という一貫堂医学の系譜がある。山本巌は昭和最後の漢方医と言われた中島随象直伝の一貫堂医学を駆使して様々な難治性疾患に対峙し成果を上げた。同時に自らが理解し得た中島流一貫堂医学を誰もが学び実践できるよう、その「術」を「学」として遺そうと試みた。<br> 本書は中島随象直伝の山本巌一貫堂医学をまとめたものであり、その訓えを継承する二人の著者が慢性炎症症候群に対して具体的病名を挙げ、一貫堂処方を応用した治療法について症例を提示し、実臨床においてどのように漢方エキス製剤や生薬を組み合わせて治療すればよいのかを述べている。<br>木村豪雄
メディカルユーコン
2024年02月
イツカンドウ イガク ニ ヨル チリヨウ ノ ジツサイ
キムラ ヒデオ
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