裁判のための法医学入門 / 本田克也
法医学は、テレビドラマなどでは、殺人事件の死因をいとも簡単に解明し、事件解決に導くカッコいい学問として登場する。しかし、実際の事件では、さまざま要因が絡み合って、死因や凶器の特定はそう簡単ではない。冤罪・再審事件ともなれば、検察側と弁護側の鑑定医の意見が対立することさえある。著者は、東京都や大阪府で監察医として数々の検案・解剖、足利事件、飯塚事件、袴田事件など再審事件で鑑定を行ってきた。そうした経験に基づいて、死体解剖やDNA鑑定などの事例と下山事件など戦後著名事件を題材にして、法律家のために、医学一般を踏まえた、法医学の知識と論理を案内する。<br>本田克也
現代人文社
1999年12月
サイバンノタメノホウイガクニユウモン
ホンダカツヤ
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