よくわかる起立性調節障害OD / 中澤聡子/著
思春期に多く、朝につらい症状が出る起立性調節障害について、基礎知識、治療、家庭での対処法等を専門医がわかりやすく解説します起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)は、体の機能を調節する自律神経がうまく働かないために、その名のとおり「起立」したときやそうしようとしたときに、めまいや頭痛、吐き気、立ちくらみなどさまざまな不快な症状が現れやすくなる病気です。中学生の約1割にみられ、症状が強いと遅刻や欠席にもつながり、不登校の子どもの3〜4割にみられます。<br />不登校や朝起きられない原因がODだと気づきにくいこともあり、さぼっている、やる気がないとみられがちです。ODは本人のやる気の問題ではなく、自律神経の病気なので叱っても改善せず、ストレスがよけい事態を悪化させてしまうこともあります。<br />本書では専門外来で日々診療にあたり患者、家族と接している医師が、起立性調節障害についてわかりやすく解説し、子ども自身の力や成長を見守りながら、適切に支援していくための基礎知識、治療法を紹介します。<br>