野球短歌 さっきまでセ界が全滅したことを私はぜんぜん知らなかった / 池松舞

二〇二二年のプロ野球、阪神戦。一試合ごとに短歌を詠み続けた、野球への愛。全313首を収録。二〇二二年のプロ野球、阪神戦。一試合ごとに短歌を詠み続けた、野球への愛。全313首を収録。<br />――いつまでたっても阪神が勝たないから、短歌を作ることにしました。<br />という一文ではじめたとき、池松さんは、なにをおもっていたのだろうか。それはわからないけれど、そのつくり出した果実を、わたしたちは、幸福にも手にしている。たしかにあったし、そのなかに生きていたのに、いまは、もうかき消えてしまった二〇二二年の「世界」と「セ界」に、わらいながら、つぎの一瞬、胸がつまるような、くるおしい日々を追体験する読者はしあわせだろう。/巻末寄稿:斉藤倫「セ界は世界に先立って」より抜粋<br>池松舞
ナナロク社
2023年04月
ヤキユウ タンカ サツキ マデ セカイ ガ ゼンメツ シタ コト ヲ
イケマツ マイ
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