産んでくれてありがとう / 桜田芽依/著
幼少期より母からの支配をうけてきた女性が、娘として母として祖母として得た人生の気づきを告白。与える幸せと与えられる幸せとは。 「お母さん、私のこと、可愛くなかった?」<br> 生れた時からずっとひとりぼっちだった。人の顔色ばかり窺って、自分のことをうまく表現できなかった。注がれるはずの愛情を、母親から受け取ることができなかった―。<br> 孤独で悲しみに暮れた幼き日々に、自由を無視された青春時代。結婚後も監視され続け、追い詰められた矢先に発覚した自身の病気。常に母親からの支配に悩まされてきた「私」は、どのようにして幸せを知り、自分の力で立ち上がっていったのか。娘として、妻として、母として、祖母として、そして一人の人間として得た人生の気づきとは。<br> 人々との出会いの中で考えた「与える幸せ」と「与えられる幸せ」について懸命に綴った、ある女性の物語。<br>