心理療法・カウンセリングにおけるスリー・ステップス・モデル 「自然回復」を中心にした対人援助の方法 / 若島孔文
心理療法の治療要因を突き詰めていくと,「共通要因」と「治療外要因」の存在が7割を占めると言われている。──この本は,そんなさまざまな心理療法に共通する治療要因を賦活させ,その後,治療外要因を増強させる戦略をもった臨床心理アプローチ「改訂スリー・ステップス・モデル」の理論と方法をまとめたものである。<br />2011年の東日本震災以降,編著者らは,被災者の悲嘆やトラウマ反応にこころを痛め,その中で生まれたのがスリー・ステップス・モデルで,多くの臨床家が実践でき,短期間で効果のあるアプローチであったという。その後,森田正馬の「自然回復」などの考えも取り入れ,トラウマ反応だけではなく,さまざまなこころの問題に対処できるよう磨かれたのが,改訂モデルである。<br />「改訂スリー・ステップス・モデル」は,アプローチの種類を問わず多くの心理療法家も実践できるものであり,この本に,そのABCがだれでもわかりやすくまとめられている。多くの臨床家にとって必読の一冊である。<br>若島孔文
遠見書房
2024年09月
スリ− ステツプス モデル
ワカシマ コウブン
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