惑星ジンタ / 二三川 練 著

【魂はどこにでもいける】<br>生と死の水際にふれるつまさき。<br>身体がこぼさずにはいられなかった言葉が、立ち上がる。<br>(東直子)<br><br>【5首】<br>うつくしい島とほろびた島それをつなぐ白くて小さいカヌー<br>心さえ無かったならば閉園のしずかに錆びてゆく観覧車<br>松葉杖で木星を歩く ここでしか吹けない君のろうそくがある<br>熱傷をはだかの腕にひからせてあなたがひらく犬の肋骨<br>喉をもつ空が洩らした嬌声のねえさん、星をもう蹴らないで<br>二三川 練 著
書肆 侃侃房
2018年12月
ワクセイ ジンタ
フミガワ レン
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