つむじ風、ここにあります / 木下 龍也 著

痛みと風穴が愛おしい<br />心に向かって254回も引き金をひかれ、逃げられました。<br />(道尾秀介)<br /><br />圧倒的な言語感覚 <br />類いまれな想像力と繊細な洞察力で刻む、斬新な世界。<br />(東 直子)<br /><br /><自選短歌五首><br />夕暮れのゼブラゾーンをビートルズみたいに歩くたったひとりで<br />ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか<br />自販機のひかりまみれのカゲロウが喉の渇きを癒せずにいる<br />鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい<br />カードキー忘れて水を買いに出て僕は世界に閉じ込められる<br>木下 龍也 著
書肆 侃侃房
2013年05月
ツムジカゼ ココ ニ アリマス
キノシタ タツヤ
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