ヘルマン・ヘッセの精神史 創作と癒し / 細川清/著

偉大な作家ヘルマン・ヘッセの自己治癒への道程をまとめながら、創造と精神分析、さらに筆者が追究する癒しという視点で作品分析を試みる。ノーベル文学賞受賞者であり、20 世紀を代表する偉大な作家ヘルマン・ヘッセ。<br />ヘッセ文学は終始ひとの心の内面に向かう探求であり、その統一的帰結が終生のテーマであった。<br />しかしヘッセを取り巻く世界情勢は、彼の願望をそのまま許そうとはしなかった。<br />家庭の周辺においても温床は存在しなかった。<br />その戦いは、ヘッセの心性に強い影響をもたらし、極度の精神不安を抱くようになる。<br />本書では、ヘルマン・ヘッセの自己治癒への道程をまとめながら、創造と精神分析、さらに筆者が追究する癒しという視点で作品分析を試みている。<br>