兵隊さんに愛されたヒョウのハチ / 祓川 学 作

人も襲う猛獣のヒョウが<br>日本兵たちと心を通わせた<br>奇跡の実話。<br><br>戦火の中、優しさを失わなかった日本兵たちがいた―<br>“くじら部隊"と呼ばれた歩兵部隊にいた小隊長・成岡正久さんが<br>出会った1匹のヒョウの赤ちゃん。<br>“ハチ"と名づけられ、隊員たちからかわいがられたハチは、<br>人間を本当の仲間だと思うようになっていきました。<br>やわらかな日差しの下で、<br>ハチが隊員たちとじゃれて遊んでいたある日のことです。<br>「ハチは、おれたちの日常の風景になくてはならん存在になっちゅう」<br>隊員のひとりがハチの頭をなで、笑いながら話しかけていました。<br>「そうやのう。けんど、ハチは本当に猛獣やろうか。とても見えんわ」<br>別の隊員が大声で笑っていると、成岡さんも目を細めていました。<br>(本文より)<br>祓川 学 作
ハート出版
2018年06月
ヘイタイサン ニ アイサレタ ヒヨウ ノ ハチ
ハライカワ マナブ
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